霜月はるか - Lip-Aura ~その手が象る世界~

青色に染まる空と風の跡
絵に描かれた 落日を塗り直す筆(ふで)に
何を求めて 僕たちは ここに迷うのだろう
散り行く花片に 弄られた
心は廻る

目指す場所もなく ただ君の目は
書く目だず木々そむいたまま
偽りの刻へとようの腕を 掲げる

不確かな物に紛れて
真実を詠う術もない
それは痛みを捨てた
君だけが微笑む 世界

金色が點る海と羽の跡
絵に描かれた 楽園へ講じ出す船で
何を成す為 僕たちを ここにモノルのだろう
下だる雫に 探られた 體は竦む

稔る場所もなく ただ君の目は
一つく時もとどめだまま
偽りの時計から もれるよとに 飲まれる

不確かな夢に侵され
真実が狂い続けても
深い眠りの外で
誰もが帰るズキ 花

指先に澱むのは
熱もない幻
差か廻る景色に幾重にも色を乗せよう

限りなく ただ僕たちは
己の影を延じるため
偽りの大地だと
真ながらも 目覚める

不確かな物に汚れて
真実を胸にだけばいい
これは言葉を捨てた
僕も手が象る 世界
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